サプリの「オメガ3」は何を選べばいい?ALA・EPA・DHAの違いと体への作用を整理する
「オメガ3を摂ろう」と思ったとき、ALA・EPA・DHAのどれが必要か分かりますか?それぞれの体内での役割・変換効率・最適な摂り方を分子栄養学の視点で整理します。亜麻仁油とフィッシュオイルの違いも解説。

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「オメガ3を摂っている」——何を、どれだけ摂れているか把握できていますか
「健康のためにオメガ3を摂るといい」という情報は広まっています。しかし実際には、「オメガ3を摂っている」という方の中に、目的に合ったものを摂れていないケースが少なくありません。
亜麻仁油・えごま油を毎日使っている。魚を週に何回か食べている。フィッシュオイルのサプリを飲んでいる——これらはすべて「オメガ3を摂っている」状態ですが、体に届く成分の種類と量は大きく異なります。
この記事では、ALA・EPA・DHAそれぞれの役割と違い、目的に合った選び方を整理します。
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オメガ3脂肪酸とは何か
オメガ3脂肪酸は「n-3系多価不飽和脂肪酸」の総称です。体内で合成できない「必須脂肪酸」であり、食事から継続的に摂る必要があります。主な種類は以下の3つです。
| 名称 | 正式名 | 主な由来食品 |
|---|---|---|
| ALA | α-リノレン酸 | 亜麻仁油・えごま油・チアシード・くるみ |
| EPA | エイコサペンタエン酸 | 青魚(サバ・イワシ・サンマ)・フィッシュオイル |
| DHA | ドコサヘキサエン酸 | 青魚・フィッシュオイル・藻類(植物性DHA) |
ALA・EPA・DHAの役割の違い
ALA(α-リノレン酸)──オメガ3の「前駆体」
ALAは体内でEPAやDHAに変換されます。しかしこの変換効率は非常に低く、**ALAからEPAへの変換率は約5〜10%、DHAへはさらに低く約0.5〜1%**とされています。
つまり亜麻仁油・えごま油を毎日摂っていても、体内でEPA・DHAとして機能している量はごく少量です。植物性オメガ3だけに頼っていると、実際に抗炎症・脳機能に働くEPA・DHAが不足する可能性があります。
ALAの変換効率が下がる条件
- オメガ6脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取:ALAとDHAは同じ代謝酵素(Δ6-デサチュラーゼ)を奪い合うため、オメガ6過多の食生活ではALAの変換がブロックされる
- ビタミンB6・B3・亜鉛・マグネシウムの不足:変換酵素の補因子
- 高齢・糖尿病・慢性炎症:変換酵素の活性が低下
EPA(エイコサペンタエン酸)──抗炎症の主役
EPAは体内で抗炎症性の脂質メディエーター(レゾルビンE・プロテクチン)に変換されます。これらは炎症を収束させる「消火剤」として機能します。
| EPAの主な作用 |
|---|
| 炎症性プロスタグランジン(PGE2)の産生を抑制 |
| 血小板凝集・血液粘度の低下(血栓予防) |
| 中性脂肪の低下(肝臓でのVLDL産生抑制) |
| 気分・うつ症状の改善(炎症性サイトカイン低下) |
| 関節炎・自己免疫疾患の炎症軽減 |
EPAは特に慢性炎症・関節痛・中性脂肪高値・うつ・アレルギーに関心がある方に重要な成分です。
DHA(ドコサヘキサエン酸)──脳・眼の構造脂肪
DHAは脳の神経細胞膜・網膜・精子の主要構成脂肪酸です。神経細胞膜のリン脂質にDHAが豊富に含まれることで、シナプス伝達のスピード・柔軟性が保たれます。
| DHAの主な作用 |
|---|
| 脳の神経細胞膜の流動性維持 |
| 認知機能・記憶力・学習能力のサポート |
| 網膜の光受容体の機能維持(視力・暗順応) |
| 胎児・乳児の脳・神経発達に必須 |
| 神経炎症の抑制(ニューロプロテクチンD1の産生) |
DHAは特に脳機能・記憶・集中力・眼の健康・認知症予防・子どもの発達に関心がある方に重要な成分です。
EPA・DHAを目的別に整理する
| 悩み・目的 | 優先度の高い成分 |
|---|---|
| 慢性的な体の炎症・関節痛 | EPA |
| 中性脂肪が高い | EPA |
| うつ傾向・気分の不安定 | EPA |
| 記憶力・集中力の低下 | DHA |
| 眼の疲れ・乾き目 | DHA |
| 認知症予防 | EPA+DHA両方 |
| 妊娠中・授乳中の栄養補給 | DHA(EPA+の製品も可) |
| アレルギー・アトピー | EPA |
| 心血管リスクの低下 | EPA+DHA両方 |
サプリ選びの3つのポイント
① EPA・DHA含有量を確認する
「オメガ3 1,000mg配合」と書いてあっても、フィッシュオイル自体が1,000mgであり、実際のEPA+DHA量は600〜700mgのことがあります。ラベルでEPA・DHAそれぞれの含有量を確認することが重要です。
1日の目安:EPA+DHA合計で1,000〜2,000mg(抗炎症目的では2,000mg以上が有効とされる場合も)
② 酸化していない製品を選ぶ
オメガ3は不飽和結合が多いため酸化しやすく、酸化した脂肪酸は逆に炎症を引き起こします。製造日・使用期限・保管状態(遮光・低温)を確認し、開封後は冷蔵保存が基本です。
③ 濃縮度(高濃度フォーミュラ)を確認する
「Omega 800」などの表記は、フィッシュオイル1,000mgあたりEPA+DHA 800mg以上含む高濃度品を意味します。一般的な品(EPA+DHA約30〜33%)と比べてカプセル数が少なく続けやすいです。
食材から整える
EPA・DHAを多く含む食材
| 食材 | 1食あたりの量 | EPA+DHA含有量 |
|---|---|---|
| サバ(生) | 100g | 約2,700mg |
| イワシ(生) | 100g | 約2,100mg |
| サンマ(生) | 100g | 約2,500mg |
| 鮭(生) | 100g | 約1,300mg |
| ツナ缶(オイル漬け) | 70g | 約450mg |
週3〜4回の青魚食で、食事からのEPA+DHA 1,000mg/日の確保が目安です。
吸収を高める食べ方のポイント
- 脂溶性のため、良質な脂と一緒に:オリーブオイルや調理油と合わせると吸収率アップ
- ビタミンEと合わせる:抗酸化でEPA・DHAの酸化を防ぐ(ナッツ類・アボカド)
- 加熱しすぎない:魚は焼きより蒸し・刺身・鍋の方が脂肪酸の酸化が少ない
簡単レシピ:サバの味噌煮(EPA+DHA強化・週3回目標)
- サバの切り身2枚を熱湯でさっと霜降りにする
- 鍋に水100ml・みりん大さじ2・しょうゆ大さじ1・味噌大さじ2を合わせる
- 生姜薄切りを加えてサバを入れ、落し蓋をして中火で10分煮る
- 汁を絡めながら仕上げる
1食でEPA+DHA約2,700mg。週3回の習慣でオメガ3の基礎を食事で確保できます。
サプリメントで補う
California Gold Nutrition Omega 800──超高濃度で少量カプセルで1,000mg達成
EPA+DHA合計が1カプセルあたり800mg以上の高濃度フォーミュラ。魚臭さが少なく、サイズが小さめで飲みやすい設計です。青魚を週に十分食べられない方・EPA+DHAを確実に補いたい方に。抗炎症・中性脂肪低下・脳機能サポートの三方向に効くフィッシュオイルです。
Biochemical Solution
California Gold Nutrition(iHerb)
Omega 800 超高濃度オメガ3フィッシュオイル
kd-pur®トリグリセリド型オメガ3。EPA480mg・DHA320mgを1粒に高濃縮。細胞膜リモデリング・抗炎症メディエーター(PGE3・LTB5)産生を通じて慢性炎症を抑制。
※ 本リンクはアフィリエイトリンクです。推奨は生化学的エビデンスに基づく個人的見解であり、特定疾患の診断・治療を目的とするものではありません。
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まとめ:オメガ3の選び方チートシート
| 目的 | 選ぶべき成分 | 1日の目安量 | 食材での確保 |
|---|---|---|---|
| 炎症・関節・アレルギー | EPA中心 | 1,000〜2,000mg | サバ・イワシ週3回 |
| 脳・記憶・集中 | DHA中心 | 1,000〜2,000mg | サンマ・鮭週3回 |
| 心臓・血管・中性脂肪 | EPA+DHA両方 | 2,000mg以上 | 青魚+フィッシュオイル |
| 植物性オメガ3だけ | ALAのみ | 変換効率5〜10%に注意 | えごま油だけでは不十分 |
| 妊娠・授乳期 | DHA(+EPA) | 200〜500mgのDHA | 週2回の魚+サプリ |
「オメガ3を摂っている」と「体に機能するEPA・DHAが届いている」は別物です。亜麻仁油・えごま油は素晴らしい食品ですが、抗炎症・脳機能を期待するなら青魚とフィッシュオイルからのEPA・DHAを意識的に確保することが近道です。
本記事は教育目的の情報提供です。血液を薄くする薬(ワーファリンなど)を服用中の方はオメガ3サプリメントの使用前に必ず主治医にご相談ください。
監修:大黒 充晴(柔道整復師(国家資格) / 杏林アカデミー(杏林予防医学研究所)上級講座修了 / JALNIマスター講座修了者 / 臨床歴23年)/ 編集:NJM編集部
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